AURA

東京のど真ん中、西麻布の高密度集積地に建つ住宅兼アトリエ。中心市街地に戸建て住宅が密集しているのはTOKYOの都市として特質であるが、この建築のSITEも例にたがわず、高層建造物のすぐ裏手の小さな住宅群がひしめきあって建て込んでいる場所である。間口3m奥行16mの極端に細長い敷地に2枚の同じ形のコンクリート壁を反転させて建て、そこに3枚のプレートを差し込んで求められるボリュームをかたちづくられる。構成壁の反転が生み出すひねりにそって生み出されたガラス繊維膜の3次曲面が長軸方向全体を覆う構成。昼間はこの膜を通して淡い光が内部に導入され、夜間は反転して外部に照明がこぼれ出る。  「都市」を呼吸する「場」としてだけ機能する自動律によって生み出されたかたち。非完結であることによって、逆説的に都市に住み込むことを促す非プログラム空間。


  東京都港区 所在地
 住居+事務所  用途
1996年3月  竣工

RC造  構造
  地上3階  規模

77.28F 敷地面積
46.14F 建築面積
122.16F 延床面積